ボトックスは、ボツリヌス菌由来の神経毒素複合体から、A型血清毒素だけを精製し、治療薬として開発された製剤です。筋肉の動きを抑制する作用があり、シワの原因となる筋肉に直接注射を施すことで、表情ジワができにくくなります。
(シワ予防にもつながります。)
また、わきの下に皮下注射して、発汗を抑制できるため、多汗症の治療にも用いられています。応用として、えら縮小(巷で小顔ボトックスと呼ばれている方法)、目の拡大(目の径を大きくする方法)にも使用されています。
*いずれの場合も適応か否か(向き、不向き)の判断が必要になりますので充分なカウンセリングのうえ、納得して施術へおすすみください。
こんな方にオススメです
- 目尻のこじわ・額やみけんの表情じわ
- 多汗症
- えらがはっている
ボトックス注入の施術について
効果は治療後3~4日目から出現し、10日でピークに達します。個人差はありますが3~6ヶ月持続します。
シワとり治療の場合、目的とする表情筋の動きを抑制するので、多少つっぱり感が出たり、異和感を感じることがあります。また、特定の筋肉の動きを止めることで違う場所にシワが出現したり、表情が変わった印象になることがあります。
多汗症治療の場合、汗が全く出なくなるわけではありません。
えら縮小は、効果として筋肉の廃用性委縮を期待するものであるため、効果の発現は1~2ヶ月経ってから現れます。
当日は局所のお化粧や刺激を避けて下さい。
<ボトックス注入を受けられない方>
妊婦、授乳中の方、又は妊娠している可能性のある方
神経筋障害を持つ方やボツリヌス菌が原因の食中毒の既住のある方
ボトックスのデメリット
筋肉の動きを抑制する作用が別の筋肉にも働いてしまうことで、表情筋がうまく動かず、無表情になってしまったり、まぶたが垂れ下がったりすることがあります。ボトックスの効果は半年ほどなので、効果を持続させるためには定期的に施術を受ける必要があります。
ただ、頻回に使用することでボトックス製剤への抗体ができてしまい、効きにくくなることもあります。
ボトックス注射は動的な表情じわには効果がありますが、無表情の状態で刻まれている静的なしわには効果がありません。