赤ちゃんの肌はしっかりと弾力があり、ボリュームがありますよね。
いつまでもあんな肌を保っていたいものですが、そんな願いとは裏腹に、年齢を重ねていくと肌のハリは徐々に失われ、重力に負けて垂れ下がってきます。
肌のハリをキープするために食べ物でコラーゲンなどを補っている方もいると思いますが、コラーゲンをたくさん摂取すればハリに効果があるのでしょうか?
この記事ではハリに効果がある食べ物についてご紹介します。
肌のハリは真皮で作られる
人間の肌は、上から表皮、真皮、皮下組織となっています。中でも真皮は肌を支える土台であり、肌のハリや弾力を保つために必要な成分が作り出される部分です。
肌のハリや弾力にかかわる3つの成分
・コラーゲン
コラーゲンは、真皮の大部分を占めている成分です。丈夫な繊維状のたんぱく質で、真皮内に網目状に張り巡らされています。
・エラスチン
コラーゲン同様に、繊維状のタンパク質で、かなり弾力があります。エラスチンがしっかりコラーゲン繊維をつなぎとめることで、コラーゲン繊維がきれいな網目状になることができます。
・ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、コラーゲンとエラスチンの隙間を埋め尽くすように存在しており、抜群の保水力を持った成分です。
ハリがなくなってしまう原因
真皮内に存在するコラーゲンやエラスチンは、以下のことが原因で失われてしまいます。
・加齢
コラーゲンやエラスチンは線維芽細胞という細胞によって生成されるのですが、年齢を重ねると生成される量が減少します。
さらに、線維芽細胞の数自体も加齢とともに減ってしまうので、ハリや弾力が失われます。
・紫外線
紫外線には2種類あり、UV-Bは表皮にUV-Aは真皮に影響をもたらします。
UV-Aは肌の深部にまで侵入し、コラーゲンやエラスチンにダメージを与えて質を低下させてしまいます。
・女性ホルモンの減少
女性ホルモンには、プロゲステロンとエストロゲンの2種類があり、そのうちのエストロゲンはコラーゲンやエラスチンの生成にかかわっているので、エストロゲンが減少してしまうことでハリや弾力が失われてしまうのです。
・喫煙
タバコを吸うと、体内には「活性酸素」というものが大量に発生します。
この活性酸素はコラーゲン繊維にダメージを与えてしまうことがわかっています。
また、増えすぎた活性酸素を排除するために、多くのビタミンCが消費されます。
ビタミンCはコラーゲンを作るために欠かせないものです。つまり、喫煙はコラーゲンを破壊してしまうだけでなく、新たに作ることも妨げてしまうのです。
・偏った食事
忙しかったり、自分で料理を作るのが面倒だったりすると、カップラーメンやファストフードで簡単に食事を済ませているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、そうした偏った食事を続けていると、健康的な肌を作るための栄養素が摂取できません。
それだけではなく、炭水化物中心など糖質の多い食事を続けていると、「糖化」といって余分な糖質がコラーゲンと結びついて劣化させてしまうという現象が起きます。
ハリに効果のある栄養素と食べ物
・タンパク質
食べ物からコラーゲンを摂取しても消化される際にアミノ酸やトリペプチドなどに分解されてしまうので、コラーゲンの構成成分であるアミノ酸を摂取する方が効率的と言えます。
そこで、多数のアミノ酸が結合することでできているタンパク質を摂取するのがおすすめです。
タンパク質は鶏のささみや赤身肉、アジなどに多く含まれています。
・ビタミンA
ビタミンAには抗酸化作用があり、肌を老化させる活性酸素の働きを抑える役割があります。
ビタミンAは主にモロヘイヤ、ニンジン、ホウレンソウなどに含まれています。
・ビタミンC
ビタミンCも活性酸素を抑え、コラーゲンや線維芽細胞を作るために必要不可欠な栄養素の一つです。
パプリカや芽キャベツ、海苔などに多く含まれています。
・ビタミンE
ビタミンEには抗酸化作用があります。コラーゲンにダメージを与えてしまう活性酸素を除去する働きがあります。主に、ナッツ類やウナギ、サケなどに豊富に含まれています。
・イソフラボン
女性ホルモンの一種、エストロゲンと似た作用があり、コラーゲンの生成を促進する効果が期待できます。イソフラボンは、納豆やみそなど大豆製品に多く含まれています。
・鉄分
コラーゲンが合成する際に、先ほど紹介したビタミンCと鉄分が必要になります。女性は貧血にもなりやすいので、積極的に摂りたい栄養素といえます。
鉄分は、レバー、ホウレンソウ、小松菜などに含まれています。
スキンケアもお忘れなく
ハリや弾力のある肌を保つためには、バランスの良い食事で内側からケアするだけでなく、スキンケアによって外側からもケアすることが大切です。
どんなに食事に気を使っても、スキンケアを怠ってしまっては効果が半減されてしまいます。
洗顔後は高保湿成分が含まれた化粧水やクリームでしっかり潤いを与え、外出時は肌の大敵となる紫外線を防ぐように心がけましょう。